2022.02.15

ふるさとは、いつだって、いくつだって作れる ―生みの親に聞いた、「チョイタ」の誕生秘話

2022年が幕を開けてから2か月が経ちました。みなさんはこの1年間、どんな選択をしますか?
 
トラストバンクは、新型コロナで特に打撃を受けた地域事業者や生産者を支えるという選択(=チョイス)をしてきました。私たち一人ひとりの「選択」を地域の「力」に変えたいーそんな想いから生まれた2021年ふるさとチョイス最後のプロジェクトが、「Power of Choice project」でした。
 
プロジェクトでは、ふるさとチョイスのオリジナルキャラクター「チョイタ」が生まれました。日本のふるさとをイメージしたタヌキのチョイタは、全国47都道府県の「ふるさと」に化ける力の持ち主です。
 
チョイタの生みの親は、大人気の「しいたけ占い」でもイラストを手がけるキャラクターアーティストのタロアウトさん。タロアウトさんの作品には愛情あふれるストーリーがあり、「誕生させる」感覚だというその世界観は国内外で絶大な人気を誇ります。
 
そんなタロアウトさんに、インタビューでチョイタの誕生秘話を聞きました。

目次

・47都道府県分のチョイタが生まれるまで
・こだわり抜いた「チョイタとじいさま」の物語
・地方移住を経て実感した「ふるさと」の在り方

|47都道府県分のチョイタが生まれるまで

ーーチョイタのイラスト案ができるまでの過程を教えてください
 
きっかけは、現ふるさとチョイス事業本部長の和田さんが「ふるさとチョイスのイラストを描かないか」と声をかけてくれたことでした。和田さんは10年以上も前、僕が初めてキャラクターのイラストを描いた仕事でご一緒した、思い出深い人です。
 
まず、事前にトラストバンクさんから「キャラクターには47都道府県分のバリエーションがほしい」という要望がありました。そのため、キャラクターを「47都道府県に化けるタヌキ」として違和感なく表現したいと考えました。名前はふるさとチョイスの「チョイス」とタヌキの「タ」を組み合わせて、「チョイタ」に決めました。


(「Power of Choice project」オリジナルキャラクターのチョイタ)

1週間に10個以上のペースでチョイタのイラストデザインを考案し、47都道府県分全てを考え終わるまでに3~4週間はかかりました。通常はキャラクターのモチーフを考えるのにもっと時間がかかりますが、今回はトラストバンクさんが事前にモチーフを提示してくれました。
 
僕の敏腕マネージャー渡部さんからの支えもあって、イラストの描画に徹しスケジュール通りに完成させることができました(笑)
 
ーー47都道府県分のイラストを考案した際に注意した点はありますか
 
どの「ふるさと」を選んでも、選んだ人に満足感を持ってもらえるよう心がけました。それぞれの「ふるさと」に当たり外れがあるのは良くないと思い、優劣のないように描きましたね。

(筆者のお気に入りは北海道のヒグマチョイタ🐻タロアウトさんが一番最初に描いたイラストだそうです)

|こだわり抜いた「チョイタとじいさま」の物語

ーーチョイタのキャラクターストーリーはどのようにして思いつきましたか
 
実は、普段もよくプレゼンテーション形式でストーリーを作っています。今回キャラクター開発のお話をいただいた時は、プロジェクトの名前がまだ決まっておらず概要のみを聞きました。ふるさとチョイスのウェブサイトを見て、それに対するイメージで「日本のふるさとを思い浮かばせる」ストーリーを書こうと思いました。
 
ふるさとチョイスの利用者には年齢層の高い人も多いと知り、始めは日本昔話風の正統派な物語にしようと思っていました。ですが、のちになるべく幅広い年代の人々に参加してもらいたいという想いがプロジェクトに込められていると聞きました。

そのため、ストーリーを読んだ人がクスっと笑顔になれるようユーモアを加えたいと思いました。被り物を被って「どや顔」をするシュールなチョイタを入れてみるなど、自分なりにクスリと笑える要素も含めました。被り物をしているチョイタの表情を見せるため、眉毛を描いてみたりもしました。

(リンゴの被り物をしたチョイタの「どや顔」は必見です✨)

ーーふるさとチョイスのウェブサイトを見ただけで、その想いを表現できるとは驚きでした。サイト内で心に引っかかる言葉はありましたか
 
率直に言うと、ふるさと納税関連のウェブサイトが複数ある中で「チョイス」という言葉は唯一無二だと感じました。そこをフィーチャーしないわけにはいかないので、「チョイタ」の名前はすぐに決まりました。ストーリーも「チョイス」することを主軸に作りました。
 
また、ふるさとチョイスの良さはクーポンやポイント還元などでお祭り騒ぎをせず、地方に還元できることを重視しふるさと納税とストレートに向き合っているところだと感じました。そのため、王道でノスタルジックな日本昔話風の物語にしたいと考えました。
 
サイトを見ながらキーワードを一つ一つ拾っていき、 10ページ前後に収まるようストーリーを作りました。あまり冗長にならず、飽きずに読み切れるボリュームになるよう整えましたね。
 

ーー最初に提案したキャラクターストーリーと現在のもので変更した点を教えてください
 
最初のストーリーに登場するチョイタは、北海道をイメージしたメロンの被り物をしていました。ただ、特定の都道府県のチョイタだけをストーリーに含めるのはひいきになってしまうと思いました。そのため、チョイタの被り物を一つの都道府県に限らず多くの産地を持つリンゴに変更しました。
 
モチーフを決めるのは本当に難しかったですね。各都道府県に対しどのようなモチーフが良いのか、トラストバンクさんとお互いに確認しながら決めました。各都道府県3候補ずつ挙げられたモチーフの中から、最も良いと感じたものを一つずつ選んで描きました。
 
当初、宮城県のチョイタは牛タンをモチーフにしていました。ですが今仙台に住んでいて「伊達政宗をモチーフにした方が良いな」と思い、変更しました。幸い独眼竜ファンにも人気みたいです(笑)

(独眼竜こと、伊達政宗モチーフのチョイタ)

ーー2021年7月頃に東京から仙台へ移住されたそうですが、きっかけを教えてください
 
ずっと、「いつかは東京を離れて田舎暮らしをしたい」という想いがありました。コロナ禍になり、今がそのタイミングだと感じて移住を決めました。
 
ただ、長い間東京に住んでいたのでいきなり田舎暮らしをするのは難しいと思い、地方都市を移住先として考えていました。たまたま友人家族が仙台に引越したため、自分もそこへ移ろうと決めました。
 
永住すると思うと腰が重くなりやすいので、「行ってみようかな」という気持ちで軽やかに引越しましたね。自然と街が融合した緑豊かな「杜の都」は最高です。

(豊かな自然に囲まれた仙台はまさに「杜の都」🌳)

|地方移住を経て実感した「ふるさと」の在り方

ーー「ふるさとは、いつだって、いくつだって作れる」というチョイタの言葉を、移住された“いま”実感することはありますか
 
僕自身、東京も仙台も生まれた「ふるさと」ではありませんし、これからも今とは異なる土地に引越しをする可能性はあると思っています。
 
僕の友人家族に、Jリーガーの旦那さんが移籍する度に所属チームの本拠地へ引越しているご夫婦がいます。彼らは2~3年のペースで全国を転々としていて、兵庫県・北海道・大阪府を経て現在は長崎県にいます。
 
地元に密着してコミュニティを創る彼らの姿を見ていて、とても魅力的な暮らし方だと感じました。

そういう意味で、ふるさとを一つに決める必要はないふるさとは、いつだって、いくつだって作れる。そう個人的に思っていたことを、チョイタに代弁してもらいました。

(チョイタの言葉には、タロアウトさんの想いが詰まっています)

また数年前から、環境省の「つなげよう、支えよう森里川海アンバサダー」をしています。SDGsや脱炭素を意識した暮らし方をどう啓発していくかを考える活動です。
 
その中で、都市への人口の一極集中が自然に弊害を及ぼしうると感じました。自分自身が自然に近い場所で暮らしながら、アンバサダー同士でもう少し環境に優しい暮らし方ができるのではないかと話したりもしました。
 
アンバサダーの中にも、二拠点生活や地方移住を通して地方、都市の両方の暮らしを経験している人がいます。皆さん口を揃えて「どちらの生活もできて良かった」と言っているんですね。ここにも、チョイタの言葉に相通じるものがあると思います。


ーー改めて、トラストバンクとのキャラクター共同開発はいかがでしたか
 
優秀なマネージャーの渡部さんに支えられ、終始楽しく仕事ができました。渡部さんはどうでしたか?
 
渡部:トラストバンクさんは非常にレスポンスが早くて、すごくお仕事しやすかったですね。
 
タロアウト:僕もトラストバンクさんとは初めてご一緒しましたが、とても安心感がありました。
 
渡部:奇跡的とも言えますが、タロアウトの描いたイラストにはほとんどNGがありませんでした。最初にチョイタのイラストを7種類ほど提出した時も何も言われなかったので、「このままで大丈夫なのか」と2人で話したぐらいです(笑)
 
タロアウト:自由に描かせてもらいましたね。実は当初、東京都のチョイタは相撲ではなく関取に化けているイラストでしたが、それだけNGが出てしまいました(笑)
 

(東京都の相撲チョイタ。四股を踏んでます👣)

ーー最後に、プロジェクト参加者へのメッセージと今年度の抱負をお願いします
 
プロジェクトを通して、チョイタを手にしてもらえれば嬉しいです。NFTの二次販売で生じた利益も地域への寄付につながるので、皆さんで楽しみながら活動に参加してもらえれば幸いです。
 
今年の一文字は「進」にしました。昨年は移住を決めたこともあり「始」にしていたため、今年は始めたことを進めていこうと思います。プライベートでは絵本も作りたいですし、メタバースなどにも興味があります。今興味のあることを少しずつ進めて、新しい興味を見つけたいです。

(右下から反時計回りにタロアウトさん、渡部さん、広報渉外部の宗形さん、筆者、ふるさとチョイス事業本部の坂本さん)

<関連ページ>
・ふるさとチョイスサイト「Power of Choice project
・プレスリリース「ふるさとチョイスのオリジナルキャラクター「チョイタ」、47都道府県47種類すべてのバージョンを一斉公開」(2021.12.09)
・プレスリリース「ふるさとチョイス、ふるさと納税を通じた地域事業者への支援活動を広めるため、 NFTアートを「支援の証し」として配布」(2021.11.24)
・プレスリリース「ふるさとチョイス、「地域事業者・生産者支援に関する宣言」および「Power of Choice project」において、約400自治体が賛同」(2021.11.24)
・プレスリリース「ふるさとチョイス、新型コロナで影響受けた地域の事業者や生産者支援を強化ウィズ・ポストコロナに向けた挑戦を応援する「Power of Choice project」を開始」(2021.11.24)
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