2023.12.04

新EC事業「めいぶつチョイス」を創った二人の対談-共鳴し合えるメンバーたちと”価値あるもの”が求められ、残る世の中を創る-

2023年10月25日からサービスがスタートしたトラストバンクの新しいEC事業「めいぶつチョイス」。自治体と協働し、地域のめいぶつを販売する通販サイトです。
今回は、「めいぶつチョイス」をローンチまで導いてきた立役者であるEC事業部の縞谷悠介さんと、岡田紳吾さんにインタビューしました。

(写真右)
■氏名 :縞谷悠介
■出身地:広島県尾道市出身
■所属 :EC事業部
■略歴 :京セラグループにてR&D職、リクルートグループでメディアプロデュースなどを手がけた後、2021年にトラストバンク新規事業部(現EC事業部)に入社

(写真左)
■氏名 :岡田紳吾
■出身地:埼玉県さいたま市出身
■所属 :EC事業部
■略歴 :富士通にてエンジニア職を経て、サイバーエージェント、VOYAGE GROUP、ぐるなび といった事業会社にて新規事業開発を手がけた後、2022年5月にトラストバンクに入社

ーまずはめいぶつチョイスローンチ、おめでとうございます!
 このめいぶつチョイスは何を実現したくて立ち上がった事業なのでしょうか?


縞谷:ありがとうございます!めいぶつチョイス立ち上げの目的は、トラストバンクのビジョンでもある「自立した持続可能な地域をつくる」ことです。地域の生産者、事業者さんにとって売れる販路を提供することで、日本が誇る各地の”こだわり”を、50年、100年先の未来に残していきたい。そして、その”地域のこだわり”を日本や世界に発信していくことで、1つでも多くの新たな出逢いの機会を創出したい、という想いで生まれました。

岡田:今って、SNSを含めた色々なデジタルマーケティングが「誘導して買ってもらう」ということを行っていると思うんですが、そこから一歩進んで、本当にいいなと感じてもらって、そして、実際に購入して本当に「良かった!」と思えるような体験を作りたいと思っています。
サイトデザインも、品・モノにフォーカスしていくために、UI、UX、メッセージも含めて事業部メンバーでこだわった世界観になっています。

縞谷:多くのECサイトで訴求されがちな”インセンティブ消費(ポイント還元や値引きなどインセンティブが付与される消費活動)”、”レスキュー消費(訳アリ商品や、事業者の応援という観点での消費活動)”は「持続可能」な消費ではないという考えから始まっています。私たちは「訴求すれば売れる」という今までのECの壁を突破していくことこそが地域の事業者のためになると考えていて、いいものだから残る、消費者が価値と価格に納得してくれるような未来を作りたいです。

ーなぜ、そう思われたのでしょうか。

縞谷:私の故郷は広島県尾道市で、幼少期の好物は故郷で採れる渡り蟹・蝦蛄(しゃこ)・生タコといった海鮮や、無花果(いちじく)などの果物でした。当時は当たり前の様に口にできていたこれらは、現在では口にする機会が極端に減りました。水質などの環境要因もあると思いますが、作り手・担い手が減少していることも理由の1つです。どれだけ価値のあるモノであっても、作り手・担い手が減ってしまえばいずれは無くなってしまうーーそれは本当に悲しいことです。

私自身が幼少期に触れていた、地域ならではのものを、自分の子どもや孫にも口にしてもらえる機会を残したい。そのために、その品の持つ独自性に光を当てて、地域の外の消費者たちも、その素晴らしさに魅了される世界を創りたいと考えるようになりました。
そうすれば、これからの日本を担う若者においても地域への関心が高まるでしょうし、その事業が更に成長していけば、担い手も増え、後世に受け継がれていく社会になると信じています。


ー2021年のご入社前から、この事業構想があったと伺いました。
 そこでトラストバンクを選んだ理由はなんだったのでしょうか。

縞谷:トラストバンクを選んだ理由は、「自立した持続可能な地域をつくる」という会社の掲げるVisionへの共感と、先ほど話したような世界を創るためには一番の近道だと考えたからです。全国の9割を超える自治体・事業者とのネットワークを保有して地産品の魅力を発信している事業(「ふるさとチョイス」)はそうそうないので、そのアセットを活かして、「品への共鳴・共感消費」ができるプラットフォームを創りたいと当時から考えていました。

ネットワークの面だけであれば、資本力のある他社、という選択肢もあったかもしれません。ただ、そういった大手の会社は投資してくれなかったと思います。創りたい世界と、そのためのECであることについて、経営陣の方々からも共感していただけたので、ここでチャレンジしたいと思い、入社を決めました。

ー岡田さんが入社された2022年の5月には、EC事業部は出来たばかりだったかと思います。 そんな中、なぜトラストバンクに入社を決めたのでしょうか?

岡田:事業の内容と一緒にやるメンバーを大事にしたから、です。前職・前々職と同様に、今回も「食に関する地域活性に携わりたい」という想いをベースに転職活動をしていました。経験もあったためゼロイチでの新規事業を作る事業会社などをいくつか検討していたところ、トラストバンクの募集も見つけました。ただ、当時募集要項には、トラストバンクの「新規事業」としか書かれていませんでしたが……、それでも何よりも決め手は、一次面接で縞谷さんの熱量に共感したことです。当時このプロジェクトメンバーは彼1人でしたが、やりたいこと、実現したい事を語ってくれました。

僕は、責任者のパターンとして、「夢(事業構想)をファンタジスタとして語れる事業責任者」か、「ルールや会社の構造などを活用して推進する事業責任者」の2パターンが多いと思っているのですが、縞谷さんはどちらもできる方。自分が持つプロダクト開発経験の強みを発揮して縞谷さんと進めていければいいものが作れるだろうなと感じました。

縞谷:嬉しいです。もう涙が出そう!岡田さんとのご縁は、事業として進められる承認が降りてからすぐで……まさに神タイミングでした。岡田さんがいなかったら間違いなく、ローンチできなかった(笑)。まさに、事業を推進していくビジネスパートナーとして、お互いがリスペクトで共鳴できていると思います。


ー運命的な出会いでお二人が揃ったわけですが、新規事業の立上げに際して苦労したことはなんでしょうか?

縞谷:もはやEC事業部メンバーの中ではネタにしているんですけど(笑)、当初は「めいぶつチョイスの”めい”は迷走の”めい”だろう」といわれるくらい、外的要因を含めて色々ありました。「お祓い行った方がいいですよ」と言われたりとか(笑)

岡田:正直、僕もいろんな経験をしてきた中で、自分で資金調達してやる方がよっぽど楽だと思う場面はありました。しかも今回の場合、10年をかけて、圧倒的に確立された「ふるさとチョイス」というサイトがあって、ふるさとチョイスの姉妹サービスである以上、いろんな視点で”あるべき論”が語られてしまう。それでも、「めいぶつチョイス」として実現したいリアルな事業の在り方は僕らにしか見えていないものだったので、「成功に向けた計画をやりきる」と覚悟して、目線をぶらさず、相対的な全体感の中で最適化を目指しました。

縞谷:新規事業の難しさは”組織として熱量を維持し続ける”ことだと思います。その解決方法として、現時点での私の答えは「全員が仲間を信頼し・リスペクトし続けること」。我々には上下がなく、同志なので。

ーEC事業部はとても雰囲気がいいんだろうなと感じました!
 その仲間たちとともに、めいぶつチョイスで今後目指したいことはなんでしょうか?


縞谷:私たちEC事業部は「お客様第一主義」をモットーに1人でも多くのお客様をご支援していきたいと考えています。お客様、とは出店者の方・購入者の方どちらもです。
そのために、全員で知恵を絞り、汗を流し続ける組織でありたいですね。ありがたいことに協定締結の自治体は想定を超えるスピードで増えています。今後は「ふるさとチョイス」への貢献や、「地産品が購入できるECサイト」というだけでなく、地域のめいぶつを発信していくプラットフォームとして成長していきたいです。

岡田:縞谷さんと同意見です。コアにあるのは、いいものを消費者に届けるためになんでもやりたい、という気持ち。新しいチャレンジを、そしてずっとゼロイチを重ね続けていくようなサービスを作っていきたいと思っています。

ー今後どのような仲間と働いていきたいと思いますか?

岡田:まずは我々のビジョンに共感してもらうこと。そこに加えて、自ら動きながらチャレンジし続けられる人、ですね。みんなで一丸となって走り続けることが大事なので、同じ考えを持つ人たちと仕事したいと思います。
この事業を成長させるためにやれることはなんでもやりますという方は大歓迎です!縞谷さんも言ってましたが、EC事業部には縦の関係はないので。

縞谷:利他の心をもって、社会を良くしようと考えられるかということと、そこに経験が積み重ねられていることが大切だと考えています。人間誰しも主語を「自分」にしがちですが、私たちがやっているサービスにはパートナーがいる。どれだけ、その方たちを主語にできるか。その結果が自分たちに返ってくるものだと思っています。


ーありがとうございました!

<関連記事>
めいぶつチョイスローンチ記者会見レポート前編
めいぶつチョイスローンチ記者会見レポート後編
クリップボードにコピーしました