2025年、トラストバンクは厚生労働省の「えるぼし認定」で、2段階目にあたる「2つ星」を取得しました。えるぼしは、女性活躍推進の取り組みが優良な企業に与えられるもので、5つの評価項目(採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコース)で評価されます。今回はそのうち4項目をクリアし、2つ星の認定をいただくことができました。
とはいえ、認定取得がゴールではありません。今回の取得は、社内で進めてきた「未来創造プロジェクト」の活動の一環です。どんな背景や思いがあったのか、今回の認定取得において、主に申請業務を担当した人財戦略部の伊藤さんにお話を聞きました。
伊藤 優(いとう ゆう)
東京都世田谷区出身
聖心女子大学にて社会心理学を専攻。
卒業後はゲーム・マンガアプリ会社の人事(採用・労務)として約12年勤務。
従業員が安心して最大限のパフォーマンスを発揮できる職場づくりにやりがいを感じ、2024年トラストバンクに入社。
現在は未来創造プロジェクト・人財戦略部の労務担当。
「まずは現状を正しく知る」から始まった
── そもそも、えるぼし認定の取得を目指したきっかけは?
「実は、最初から認定を取ることが目的ではなかったんです。私が労務担当としてえるぼし認定制度の存在自体は知っていましたが、まずはそこに関係なく、トラストバンクの“今の状態”を正しく知るために、各数字のリサーチを始めたんです。」
「パパママ座談会」の開催や「意見箱(ヒアリングボックス)」を設置し、社員の声を集めました。その上で、社内の数値データを洗い出すのですが、これがとても大変でした。会社が日頃から集めているデータは、認定取得を前提にしていないため、集約や整理にそれなりに時間が掛かりました。他の人財戦略部メンバーとも「過去にどんな取り組みをしていたか」を一つずつ確認しながら、申請に必要な数字をそろえました。
このように伊藤さんがトラストバンクに加わってから、現状把握のために取り組みを開始したそうですが、実際に進めていくうちに「これなら、2つ星ならクリアできそう」と分かってきた部分もあり、正式に申請することにしたそうです。
【「えるぼし」について】
「えるぼし」とは、女性活躍推進法に基づき、女性の活躍推進に積極的に取り組む企業として、厚生労働省が認定する制度です。企業が都道府県労働局に申請し、厳正な審査を経て、取り組みが優良と認められた場合に限り、認定を受けることができます。
評価されるのは「採用」「継続就業」「労働時間などの働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの項目で、企業が満たした基準の数に応じて3段階のいずれかの認定が与えられます。
えるぼし認定とは:厚生労働省
継続就業の壁と、次の認定
── とはいえ、全項目の達成には難しさもあったのでは?
「そうなんです。「創業から日が浅く、平均在籍年数を伸ばしていくことはこれからの課題ですが、継続して働きたいと思える環境づくりに力を入れています。」
でも、他の項目をクリアして2つ星を取れたことは、大きな一歩。過去に社内で取り組んでいた「女性活躍推進プロジェクト」も土台になっていますが、今は「未来創造プロジェクト」に昇華され、性別を問わず多様な働き方やキャリア形成を支える文化づくりに進化しています。
「女性だけの話じゃない」── 誰もが活躍できる職場に向けて
「えるぼし取得を社内の誰にとっても意義のあるものにしていくために伝えたいのは、このえるぼし認証は、女性のためだけの取り組みではないということです。性別に関わらず、すべての社員が自分らしく、最大限に能力を発揮できる環境をつくるための一歩である、ということを伝えていきたいですね。」
「誰もが働きやすい環境は、必ず企業の生産性向上やイノベーションの創出につながると信じています」
伊藤さんとしても、この取り組みを通じて、企業文化の再確認ができたことは、大きな成果だったとのことです。
■ 次回予告:後編では えるぼし認定はゴールではなく通過点
認定をきっかけに芽生えた、伊藤さん自身の意識の変化や、 「未来創造プロジェクト」のこれからについてお届けします。
「トラストバンクだからこそ変われた」 ──その実感の裏側には、どんな気づきや想いがあったのか? お楽しみに!