2023.04.28

【創立10周年記念パーティー前編】全国の自治体の皆さんと歩んできたトラストバンク。ワンルームで始まった小さな会社が”自立した持続可能な地域をつくる”挑戦の軌跡

~ トラストバンク創立10周年記念パーティー開催レポート 前編 ~

トラストバンクの設立は2012年4月2日。創業者である須永珠代の自宅・ワンルームから始まりました。当時従業員数は、わずか1名。 そして2023年。従業員の数は約230名となり、ふるさとチョイス事業だけでなく、エネルギー事業、パブリテック事業、chiica事業と、「自立した持続可能な地域をつくる」というビジョン実現のため、多角的な事業を展開してきました。創立10年を迎えた今、オンラインではなくリアルに集い、共にこれまでの10年の振り返りと、これからのトラストバンクが目指す姿や道しるべを再確認し、より全社の一体感を醸成したい。そんな想いから2023年2月、創立10周年記念パーティーが開催されました。 会場には約240名のメンバーが集まりました。 業務の都合やご家庭の事情で会場にこれなかったメンバーに向けて、オンラインでの生中継も実施。今回は、前編後編にわけて創立10周年パーティーの模様と、開催の背景をお伝えします。

◆ 記念Tシャツのデザインは社内公募!「扉の向こうを開けていこう」がコンセプト

▲オープニングで司会を務めるふるさとチョイス事業本部の藤井さん→Tシャツデザインのコンセプトを説明

パーティー当日は、会場でTシャツが配られました。社内公募で集まったデザインをもとに制作されたTシャツです。トラストバンクのロゴを窓に見立て、窓の<扉>が開く様子を描き、英訳したトラストバンクのミッションを重ねたデザインがあしらわれています。よく見ると、10周年の「10」が隠されているという遊び心も。久々のリアルイベントに、最初は少し緊張気味だった会場の雰囲気も、Tシャツを着ることで一体感が増してきます。

司会メンバーがイベントの心得を説明し、いよいよ乾杯へ。創業者である須永の乾杯の音頭により、会場は一気に盛り上がりをみせます。

「ほとんどの人が初めてのリアル生・須永だと思いますが・・・」という一声から、トラストバンクのロゴを作った当時の話をしていきます。「扉のようにも見えるロゴ。これから扉の向こうを開けていこうね、という話を当時していたんです。今回のデザインコンセプトがまさに当時の会話そのもの」
その後は、これまでの10年の歩みを振り返る動画が流れます。

会社設立後、どのように「ふるさと納税」にたどり着いたのか、当時のアイディアボードの写真がまだ残っていました。

2012年9月、「ふるさとチョイス」のサイトが公開。公開当時のサイト画面が映し出されると会場は「懐かしい」との声も。自治体職員さん向けの初めてのふるさと納税セミナーを全国各地で開催した様子や、2014年に「災害支援」が開始した直後に自治体さんから届いた声も紹介。これまで開催してきた様々なイベントやプロジェクトも、当時の写真やサイト画面とともに映し出されます。それぞれの裏話も添えられており、当時まだ入社していなかったメンバーにとっても、そのころのトラストバンクを疑似体験しているかのよう。

2019年1月にエネルギー事業が開始、同年4月パブリテック事業も立ち上がり、翌月5月には地域通貨事業のchiicaのサービスが開始。2019年は、ふるさと納税事業からさらに裾野を広げ、「自立した持続可能な地域をつくる」の実現を目指し、新規事業が一斉にスタートしました。

大きな災害への支援も、圧倒的なスピードでプロジェクトを実施。そして2020年1月に、須永から現在の川村憲一・代表取締役へのバトンが受け渡されました。ここから従業員数も年々増加し、会社も急成長。今日まで自立した持続可能な地域をつくるために、トラストバンクが地域とともに歩んできた10年を、ギュッと凝縮したムービーで振り返りました。

10分間のムービーを見た後は、この10年の歴史をさらに深堀りすべく、役員陣によるトークセッションが始まります。

▲トラストバンクの経営陣と司会のインターナルコミュニケーションチーム田中さん

◆ ふるさと納税は自治体が行うクラウドファンディングだ


司会・インターナルコミュニケーションチーム 田中絵里香
ふるさと納税制度を最初に見つけた際、これは自治体が行うクラウドファンディングだと思ったけれど、その頃はクラウドファンディングという単語がそれほど認知されていなかったとお聞きしてます。当時の状況をお聞かせください。

創業者・須永
ふるさと納税の制度を調べれば調べるほど、これは自治体のクラウドファンディングであると解釈しました。ふるさとチョイスは、この点に着目したところからスタートしています。「直接的な民意の反映」がふるさと納税の制度。いわば、お金を活かして自分の意志を投票できる仕組みで、ものすごく社会的意義のある制度なんだと確信しました。ただ、当時クラウドファンディングという言葉の認知が低かったため、マーケティング上では認知されていない言葉は使用せず、解釈はクラウドファンディングを意識し、事業を展開していきました。ガバメントクラウドファンディング®(GCF®)の構想もこの時点から始まっています。

▲創業者の須永(左)と取締役の福留(右)

ふるさと納税に着目した理由や、クラウドファンディングが立ち上がった経緯を語った後、テーマは災害支援と代理寄付の始まりに移ります。当時のオフィス内での様子が、須永から語られました。さらに、川村代表取締役と和田正弘・取締役COO兼ふるさチョイス事業本部本部長の入社のきっかけも話題に。

▲代表取締役の川村

▲取締役COO兼ふるさとチョイス事業本部本部長の和田

◆ 新規事業部3つが始まった背景、当時の秘話

ふるさとチョイスの事業が立ち上がった後、2018年ごろからふるさと納税事業以外も展開させていくこととなりました。社内公募でプロジェクトを募集し、翌19年に新規事業が次々と立ち上がります。ここからは新規事業のchiica事業、エネルギー事業、パブリテック事業のスタートの背景を、各部長が当時の状況をお話しました。

まずchiica事業について。トラストバンクを含むチェンジホールディングスの福留大士・代表取締役兼執行役員社長より地域通貨の歴史に触れる場面もありました。

取締役・福留大士
地域通貨の歴史は長く、紙で導入している自治体はいくつかありました。歴史を振り返ると、江戸時代の藩札なんですね。その名残もあって、これまでいろんな自治体が何度も挑戦していたんです。

▲取締役の福留

創業者・須永
トラストバンクのビジョンである「自立した持続可能な地域をつくる」を達成するためには地域通貨がもっとも変革を起こせる事業だと、その時から確信していました。

取締役・福留
我々のビジョンを最も体現しているのがchiica事業なんです。ですから皆さん、chiicaを今後も宜しくお願いします。


続いては、トラストバンクでなぜエネルギー事業が始まったのか、上野雄介執行役員と、同じく執行役員である前田功輔エネルギー事業部長が語ります。

▲執行役員兼エネルギー事業部部長の前田(中央)と執行役員の上野(右)

執行役員兼エネルギー事業部部長・前田功輔
僕は長崎県平戸市に出向し、風力に関わるような経験をさせてもらいました。その実体験もあって出向から帰ってきてから、新規事業の社内公募があったときに、エネルギーについて提案しました。エネルギーについて知見をお持ちの上野さんにも相談し、結果的に採用して頂けて事業につながりました。

創業者・須永
地域通貨同様、エネルギーの地産地消を日本全国で実施できたら、日本を変えるほどのインパクトを与えられる。上野さんや前田さんというエネルギー事業をやりたいと言ってくれる人がいるんだったら、やろうよ!とスタートしました。


最後のトークテーマは、パブリテック事業の成り立ちについて。木澤真澄・取締役兼パブリテック事業部部長が当時を振り返ります。

▲取締役兼パブリテック事業部部長の木澤

ここでは、パブリテック事業部が提供するサービス「LoGoチャット」「LoGoフォーム」の誕生秘話についても触れていました。

司会
まず「LoGoチャット」、その後「LoGoフォーム」が提供開始したわけですね。

創業者・須永
実は、チャットの前にフォームを展開したいというのが始まりだったんです。ただ、コミュニケーションでの課題を先に解決していきたいよねと福留さんや木澤さんと議論し、先にチャットを展開し、その後フォームの提供を開始しました。

取締役・木澤
当時、いくつかの自治体さんに業務課題のヒアリングをさせていただいた際に、コミュニケーションの課題と情報共有の課題が浮き彫りになりました。まずはコミュニケーションの課題を解決することが最優先と結論付け、チャットツールの開発から着手していきました。

・・・・

今回のトークセッションは、ここでは書ききれないほどの話題が繰り広げられました。各事業の誕生背景や各経営陣がトラストバンクと出会ったきっかけだけではなく、各経営陣の考えや想いも聞き取ることができる熱い時間になりました。

トークセッションで会場が温まったところで第2部へ。あらかじめ決めたチームに分かれて挑むのは、クイズ大会です。

リモート環境となったことで、直接会ってコミュニケーションをとるのが初めてというメンバーが大半を占めます。まずはそれぞれ自己紹介をした後に、力を併せてトラストバンククイズに挑みます。

▲クイズ大会の司会を務めたエネルギー事業部の丸山さん(左)とパブリテック事業部の和田さん(左)

クイズは、スクリーンに映し出されたQRコードを読み取り、電子申請システム「LoGoフォーム」で回答。トラストバンクで誕生したツールをしっかり活用します。

そして、優勝チームの発表。なんと2チームが同点1位。じゃんけんの結果優勝チームが決まります。会場のボルテージは最高潮。チームを代表して表彰台に上がったのは、入社1か月のパブリテック事業部のメンバー。

クイズ大会の表彰式の後は、サプライズで大抽選会も実施。
お楽しみタイム(クイズ大会)の後は、歓談タイムへ。はじめましての方や、久しぶりに再開する方、リアルで会って話してみたかった方々など、久しぶりのリアルイベント開催に大いに盛り上がりました。

トラストバンクの設立10周年の節目に、メンバー全員でリアルに集まり、これまでの10年に思いを馳せた1日。「自立した持続可能な地域をつくる」を目指して新たな10年が始まります。トラストバンクの挑戦はまだまだ続きます。
10周年記念パーティーレポート後編では、リアル開催にこだわった理由や想いなど、運営の裏側に迫ります。

※事業部・肩書などは公開当時のものです

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