総合広告代理店で2職種を経験クリエイティブに精通したマーケターへ
私は新卒で総合広告代理店に入社し、はじめにマーケティング職として3年半ほど働きました。市場調査を行い、クライアントのコミュニケーション戦略やブランドコンセプトなどを策定する仕事がメインだったのですが、広告代理店に入ったからには自分も広告表現を作りたいと思い立ち、4年目の秋に社内試験を受けてクリエイティブ職に転属しました。
クリエイティブ職の中にも様々な職種があるのですが、私が所属したのは「広告効果を最大化するためになんでもやる」という、社内でも比較的新しい部署。TVCM、新聞、雑誌、Web、イベントなど、あらゆる領域の制作に携わりました。「広告賞を取ろう!」「おもしろい作品をつくろう!」といった関心は薄く、クライアントの課題を解決することを第一に、大企業の案件ばかりを担当していました。
マーケティングは戦略を立案して終わりではなく、必ず何らかの表現物に落とし込まれます。結局は、人の心を動かせる表現を作れるかどうかが全てです。クリエイティブに携わる人々はその落とし込みのプロセスに骨身を削っているわけですが、往々にして事業会社のマーケッターは戦略を重視し、戦術は他人に任せがち。諸施策の企画・制作に精通し、出口から逆算して効果的な戦略を立てられることは、マーケターとしての私の武器といえるでしょう。
クリエイティブ職として働いたあとは、転職して事業会社へ。マーケティング部門の責任者として20名くらいの組織を作り、マネジメントの経験を積みました。そして現職に至ります。